クレンジングと洗顔の違い、明確に答えられますか?
実は、毎日していることなのに、意外とはっきりと区別できていない人も多いのが、クレンジング。
最近では、“毛穴の汚れまで落ちる!クレンジング剤”もあれば、“メイク汚れも落ちる!洗顔料”も登場していて、どんどん違いがわかりにくくなってしまっています。
「面倒だし、どちらか一方だけでいいや」そう思っている方は要注意!
クレンジングと洗顔にはどのような違いがあるのでしょうか。
まずは、その違いを解説していきます。
クレンジングは、メイクや毛穴の奥に詰まった皮脂汚れ(角栓)、黒ずみなど、主に“油性”の汚れを落とします。
それに対して、洗顔は、汗やホコリ、古くなった角質など、主に“水性”の汚れを落とすものです。
毛穴の奥の頑固な汚れはクレンジング剤が、肌表面を清潔にするのは洗顔料が担当していると考えるとわかりやすいです。
このように、それぞれに役割が違っているので、スキンケアには、クレンジングと洗顔、どちらも欠かせません。
それに、ダブル洗顔なしだと、クレンジング剤を十分にすすぎきれずに、かえって肌トラブルになってしまうこともあるのです。
一般的に、クレンジング剤は、主に、油と界面活性剤でできています。
「油」と「界面活性剤」なんて聞くと、お肌に悪そうなイメージを持たれる方も多いかもしれません。
しかし、ファンデーションやアイシャドウなどの化粧品は基本的に「油」でできているため、「水」では落とすことができず、「油」で落とす必要があるのです。
クレンジング剤に含まれる油分が、メイクの油分となじみ、メイクを浮かせて落とします。
ただし、クレンジング剤が油分だけだと、水となじまず、いくらすすいでも、ヌルヌルとしたまま、洗い流せません。
そこで、“油性”を“水性”へと変えてくれるのが「界面活性剤」です。
界面活性剤は、水になじみやすい「親水性」と、油になじみやすい「親油性」を持つ成分です。
これにより、本来は混じり合わない水と油を混ぜ合わせ(乳化させ)、クレンジング剤をぬるま湯で流せるように変化させているのです。
クレンジングオイル
クレンジングオイルは、その名の通り、油分の量も界面活性剤の量も、他のクレンジング剤に比べてもっとも多いのが特徴です。
そのため、洗浄力も一番高く、メイクはもちろん、毛穴の奥の皮脂汚れや角栓まで落とせるので、皮脂の分泌量が多いオイリー肌の方におすすめです。
逆に、乾燥肌の方には肌に必要な皮脂や油分まで奪ってしまう恐れがあるので、注意が必要です。
ファンデーションやフェイスパウダーが薄めの方の場合は、ベースメイクは他のクレンジング剤で落とし、アイシャドウやマスカラなどのポイントメイクのみをクレンジングオイルで落とす、といった使い分けをするとよいでしょう。
クレンジングリキッド
クレンジングオイルが油を基材としているのに対し、クレンジングリキッドは水を基材としています。
そのため、乾燥肌の方におすすめです。
ただし、水でできている分、メイクの油分となじまないので、界面活性剤はクレンジングオイルと比べて多めに含まれています。界面活性剤に敏感な方は肌荒れを起こす場合がありますので、パッチテストを行いましょう。
また、サラサラしたテクスチャーなので、ついつい力を入れて擦ってしまいがちなので、摩擦しすぎないように注意が必要です。
クレンジングジェル(クレンジングゲル)
ゼラチンのようなもので液体を固めた、半固体化したクレンジング剤です。
厚みのあるテクスチャーなので、メイクとなじませる際の摩擦を軽減してくれます。
同じジェルでも、固めるものによって、中身の成分は異なります。
油性か水性か、成分を確認して、ご自分の肌質に合うものを選んでください。
クレンジングクリーム
界面活性剤の量が少なく、クレンジング剤の種類のなかで、もっとも肌に優しいといわれているのがクレンジングクリームです。
クリーム自体が油分と水分を含むので、肌の上で混ぜ合わせなくても、少しの界面活性剤で、油分と水分をしっかり乳化させてくれます。
ナチュラルメイクなら、クレンジングクリームで十分落ちるので、普段使いにおすすめです。
ただし、テクスチャーが重く、のびがよくないので、メイクとなじませるのに時間がかかるというデメリットがあります。
クレンジングミルク
クレンジングミルクは、比較的サラッとしたテクスチャーで、洗い流しやすいのが特徴です。
成分の構成としては、クレンジングクリームとクレンジングリキッドの中間のようなイメージで、油分と水分を含みます。
クレンジングクリーム寄りの油分が多めのものと、クレンジングリキッド寄りの水分が多め(=界面活性剤が多め)のものがあり、商品によってメイク落ちにばらつきがあります。
一般的には、メイク落ちがあまりよくないと言われているものが多いです。
クレンジングシート
クレンジングシートは手軽で便利ではありますが、肌への負担がとても大きいため、余程のことがない限りは使用しないことをおすすめします。