顔のド真ん中にある鼻。
その鼻が黒ずんでいたら…やっぱり気になってしまいますよね。
とはいえ、洗っても洗ってもすぐにまた毛穴が詰まってしまったり、メイク中だと、毛穴にファンデーションが埋まってしまったりと、多くの方が、気にしつつも思うようにケアできていないのが現状ではないでしょうか?
「毛穴汚れ」といえば鼻に起こるイメージですが、毛穴自体はもちろん全身に存在しています。
ただ、鼻の毛穴が他よりも目立ってしまうのは、鼻は他の場所に比べて皮脂の分泌量が多いためです。
毛穴の黒ずみは、開いた毛穴に詰まった皮脂が黒く汚れたものです。
毛穴が開いていると、そこに皮脂が詰まり、角栓とよばれる白い脂の塊になります。
白い角栓は、ゴミやメイク汚れが付着したり、空気に触れて酸化したりすることで、黒ずんでしまいます。
洗顔したての鼻の角栓は白いのに、時間が経つと黒ずみに変化しているのはこのためです。
では、そもそも毛穴が開いてしまう原因は何なのでしょうか?
これは、加齢によるお肌の下垂によるものを除くと、大きく分けて「過剰な皮脂分泌」と「乾燥」の2種類が挙げられます。
一見、相反するかのような「皮脂」と「乾燥」が、毛穴を広げる原因になっているのです。
毛穴が開いてしまう原因の、まずひとつめが、皮脂の過剰分泌です。
皮脂はお肌を守るために必要なものなのですが、皮脂の量が増えすぎると、その分、皮脂の出口である毛穴が押し広げられ、その結果、毛穴が開いてしまいます。
皮脂の分泌が過剰になってしまうのは、化粧品の油分のせいではなく、日々の食生活です。
コッテリと脂っこい食事やお肉料理、コンビニ弁当やファーストフードなど偏った食生活を送っていると、当然、血中の脂肪の量が増加します。
そうなると、皮脂の分泌量も必然的に増え、毛穴が開くことになってしまうのです。
毛穴が開く、ふたつめの原因が、お肌の乾燥です。
先ほどの、過剰な皮脂による毛穴の開きは、内側から皮脂で毛穴をこじ開けられるイメージでしたが、
お肌の乾燥によるものの場合、毛穴をふさいでいたお肌がしぼんで、毛穴がむき出しになっているという、言わば、外側からの開きになります。
毛穴はお肌とお肌の隙間にあります。
お肌が水分を保ち、ふっくらと潤っている場合、お肌の丘に隠れて毛穴は見えなくなっています。
しかし、乾燥によってお肌がしぼみ、ハリを失うと、毛穴はむき出しになり、目立ってしまうのです。
また、乾燥した皮膚は、カサつき、かたくなります。
皮膚がかたくなると、毛穴の伸縮も悪くなるので、開いた毛穴は元に戻りにくくなり、汚れが詰まりやすい状態になります。
毛穴パックやピーリング、そしてプッシャーでの押し出しなどは、手っ取り早く毛穴汚れを除去する方法です。
しかし、「過剰な皮脂」と「乾燥」という、毛穴の汚れが起こる2つの原因を知れば、これらの方法がムダだということは理解できると思います。
しかも、このように、無理に角栓を除去する方法は、お肌へのダメージを考えてもおすすめできません。
・毛穴パック
ご存知のとおり、鼻全体を水で濡らし、シートを貼って、数分後にペリペリと剥がせば一気に毛穴の汚れが取れるというもの。
ごっそりと取れた角栓が目に見えるので、その快感からやみつきになっている人も多いかもしれません。
しかし、この方法は、試されたことのある方はお分かりかと思いますが、シートを剥がす際のお肌への負荷がとても大きく、お肌の弱い人はトラブルになりかねません。
角栓だけでなく、お肌に生えている毛やお肌に必要な角質まで無理やり剥がしとってしまうことになるので、その後のケアでしっかり開いた毛穴を引き締めないと、余計に毛穴が目立ってしまったり、乾燥をまねいてしまいます。
やむを得ず使用される場合は、必ずアフターケアをしっかりと行ないましょう。
また、パック剤がお肌に残ると肌トラブルの原因になるので、シートを剥がしたあとは、鼻の部分をしっかりと洗うようにしましょう。
・ピーリング
ピーリングとは、ターンオーバーサイクルを正常に戻すために行なう角質ケアの一種です。
ピーリングジェルやピーリング石鹸などを使ってお肌をこすると、お肌に蓄積した古い角質を除去することができます。
しかし、高い頻度でピーリングをやりすぎたり、ふさわしくない状態のお肌で行なってしまうと、お肌に必要な角質まで剥がし取ってしまい、乾燥をまねいてしまいます。
本来、お肌は自らの力で再生し、概ね28日の周期で生まれ変わります。
しかし、ターンオーバーが遅れていると、古い角質が剥がれずお肌に残ってしまいます。
これをピーリングによって剥がすことで、ターンオーバーサイクルを正常に戻すことができるのです。
つまり、ピーリングはターンオーバーが遅れているお肌に行なうものであり、乾燥肌などで角質が剥がれ落ちやすく、ターンオーバーが早まっているお肌には不向きだといえます。
乾燥による毛穴の黒ずみの場合、ピーリングを行なうとかえって毛穴汚れが悪化してしまう可能性があるので、注意が必要です。
・プッシャーや指での角栓の押し出し
角栓を無理やり押し出したり、ピンセットでつかんで引き抜くのはもっとも避けたい行為です。
無理に角栓を取り出した毛穴はクレーターのようにデコボコの穴になってしまいます。
そうなると毛穴に余計に皮脂がたまりやすくなるうえ、紫外線の影響も受けやすく、色素沈着を起こして、小鼻全体にシミのようなものが増えてしまいます。
毛穴から浮いて表面に出てきている角栓については、押し出さずに、美容オイルを含ませた綿棒などで、やさしく除去するようにしましょう。
お話したように、毛穴の黒ずみは無理に落とそうとすると、かえってトラブルになってしまいかねません。
そこで、おすすめのケア方法は、毛穴をしっかり開いてからやさしく洗うことです。また、洗顔後には、開いた毛穴を閉じることも忘れないようにしましょう。
まず、ホットタオルやスチーマーを使って、お肌をじっくり温め、毛穴を開いた状態にします。
その後、洗顔料をたっぷり使い、弾力のある泡を作って、泡のクッションで丁寧に洗います。
特に黒ずみの気になる小鼻は重点的に洗うようにしてください。
毎日のことなので、ホットタオルやスチーマーが手間だなと思われる方は、浴槽に張ったお湯の蒸気をしばらく顔に当てるだけでも毛穴が開いてきますので、ぜひ試してみてください。
しっかりと洗い、ぬるま湯でよくすすいだあとは、毛穴をキュッと引き締めます。