お肌を乾燥させる一番の原因と言っても過言ではない、クレンジング。
男性は普段、化粧水すら塗っていなくても特別お肌が荒れたりしませんが、それはクレンジングをしていないからです。
それに比べ、女性は毎日のクレンジングでお肌が乾燥しているので、お手入れせずにいると、お肌のバリア機能が失われ、さまざまなトラブルが起こってしまいます。
お肌にとって、クレンジングはそれだけ負担が大きいのです。
特に、もともと乾燥しやすいお肌の方は要注意。
お肌の乾燥は、皮膚の角質層の水分量の低下によって起こります。
お肌の奥でハリや弾力を保っているコラーゲンやヒアルロン酸が減少すると、お肌は保湿力が低下して乾燥状態になります。
肌表面にあらわれている乾燥ですが、実際はお肌の内側の状態によって左右されているのです。
そして、そのお肌の内側でコラーゲンやヒアルロン酸を維持しているというのが、女性ホルモン「エストロゲン」です。
エストロゲンの分泌量が減少すると、卵巣機能の低下はもちろん、コラーゲンやヒアルロン酸も減少してしまうのです。
よく、生理前~生理中にお肌が荒れるという方がいらっしゃいますが、これもエストロゲンの分泌量の変化によるものです。
エストロゲンの分泌量は生理後~排卵前にピークになり、排卵後~生理中に減少します。
それにあわせて、お肌の状態も、潤ったり、乾燥したりと左右されています。
乾燥肌は、このように女性ホルモンの影響を大きく受けています。
自分が乾燥肌だなと感じている場合、その原因は、ホルモンバランスの乱れであることが考えられます。
年齢による変化は誰しもあるものの、ほかに過度なダイエットや不規則な生活、身体の冷え、ストレスといったことからホルモンバランスが乱れ、お肌もその影響を受けている可能性があります。
乾燥肌対策として保湿効果の高いスキンケアを使うことも大切ですが、生活習慣を見直して、ホルモンバランスを整えることも意識するようにしましょう。
お肌の乾燥の主要な原因として、ホルモンバランスの乱れについてお話しましたが、そのほか、外部から受けるものに関係している場合もあります。
例えば、最も乾燥があらわれやすい季節は冬ですが、その原因は気温が下がって空気が乾燥することに加えて、室内の暖房器具によって水分が蒸発し、湿度が下がっていることも考えられます。
お肌への負担を考える場合は加湿器を使ったり、濡れタオルを吊るすなどして、室内を乾燥させないような工夫が必要です。
ほかに生活環境といえば、座りっぱなしや立ちっぱなしの仕事によるむくみなども考えられます。
むくみは、体内の水分が細胞の外に溜まることによって起こります。
つまり、細胞内にあるはずの水分が細胞の外に出てしまっている状態なので、身体にむくみがあるとその分、お肌は乾燥してしまうのです。
同じ姿勢をし続ける仕事の方も、なるべくこまめに体勢を変えたり、身体を冷やさないようにして、むくまないように意識をしましょう。
お肌そのものの原因だけでなく、さまざまな影響を受けて起こっているお肌の乾燥。
そして、そんなお肌の乾燥をさらに悪化させているのが、毎日のクレンジングです。
お肌の負担を考えて、クレンジングを行う場合は、帰宅後できるだけ早くメイクを落とすことが重要です。
メイクしたまま一日を過ごしたり、メイクを落とさずに寝てしまったりすると、睡眠中にお肌に雑菌が繁殖する危険性もあります。
お肌のことを第一に考えるなら、帰宅後はすぐにメイクを落とすことを心がけましょう。
かといって、手軽だからとクレンジングシートで拭き取るような落とし方では、かえってお肌を傷めてしまうことになります。
お肌にやさしいミルクタイプやリキッドタイプのクレンジング剤で、きちんとメイクを落としましょう。
また、特に乾燥が気になる日には、クレンジング後しっかりとぬるま湯ですすぐことでダブル洗顔は控えておくというのも有効です。